トレンドラインは、株式市場や外国為替市場などのチャート分析において非常に重要なツールです。
トレンドラインを正しく引くことで、価格の変動傾向を把握し、トレンドの転換点やサポートライン、レジスタンスラインなどを見極めることができます。本記事では、トレンドラインの起点の見つけ方について詳しく解説します。
トレンドラインとは
トレンドラインは、価格の上昇や下降のトレンドを示す直線です。
価格が上昇トレンドの場合は、価格の下降幅を結んだラインを引きます。逆に、価格が下降トレンドの場合は、価格の上昇幅を結んだラインを引きます。トレンドラインは、一般的に二つ以上の価格変動点を結ぶことで引かれます。
トレンドラインのメリットデメリット
メリット
トレンドラインのメリットは、主に以下の点です。
まず、トレンドの方向性を把握できるため、価格の転換点を予測することができます。また、サポートラインやレジスタンスラインとしても機能し、トレンドの範囲や価格の反発ポイントを確認できます。さらに、トレンドラインは簡単に引けるため、初心者でも利用しやすいと言えます。
デメリット
一方、トレンドラインには以下のようなデメリットもあります。
まず、価格変動点の選び方やトレンドラインの引き方には主観的な要素が含まれるため、解釈の違いが生じることがあります。また、一度トレンドラインが破れてしまうと、その効果が薄れることもあります。さらに、トレンドラインは過去のデータに基づいているため、将来の価格変動を完全に予測することはできません。
トレンドラインの起点はどこ？
トレンドラインの起点は、価格変動の初めとなるポイントです。トレンドが形成される前の価格変動のポイントを選ぶことが重要です。トレンドラインの起点には、主にレジスタンスライン、サポートライン、チャネルラインの三つの引き方があります。
主な手順は以下の通りです。
- トレンドの開始点:
- トレンドラインの起点は新しいトレンドが形成されたポイントです。これは価格が変動し、一定の方向に動き始めるところです。
- 価格反応が強いポイント:
- トレンドラインの起点は価格が特に強い反応を示したポイントが選ばれます。これは市場の心理や重要なサポート・レジスタンスの形成と関連しています。
- 過去の価格動向の確認:
- トレンドラインの起点は、過去の価格動向を確認し、トレンドが本当に形成されたかどうかを判断する際に重要です。
レジスタンスラインの引き方
レジスタンスラインは、価格の上昇トレンドの場合に引かれるトレンドラインです。起点は、価格の上昇が一旦ストップし、再び下降に転じたポイントを選びます。このポイントを起点とし、その後の価格変動の高値を結んだ線を引きます。
基本的にろうそく足の高値ひげ2点を結ぶことでレジスタンスラインを書いていきます。
また、より意識されているレジスタンスラインがあった場合にはその都度修正していきます。
サポートラインの引き方
サポートラインは、価格の下降トレンドの場合に引かれるトレンドラインです。起点は、価格の下落がストップし再び上昇に転じたポイントを選びます。このポイントを基点とし、その後の価格変動の高値を結んだ線を引きます。
基本的にろうそく足の安値ひげ2点を結ぶことでサポートラインを書いていきます。
また、より意識されているサポートラインがあった場合にはその都度修正をしていきます。
チャネルラインの引き方
チャネルラインとは
チャネルラインは、テクニカル分析において価格の動向を示すために利用される重要な概念です。
主にトレンドが築かれている場合、価格が特定の範囲内で動くことがあります。この範囲をサポートラインとレジスタンスラインで挟んで描くことで、チャネルラインが形成されます。
チャネルラインの引き方
- トレンドの識別
- サポートラインとレジスタンスラインの選定
- チャネルの形成
- 確認と調整
- トレンドの識別:
- チャネルラインを引く前に、まずトレンドが上昇、下降、または横ばいかを識別します。
- サポートラインとレジスタンスラインの選定:
- トレンドが上昇している場合は、過去の価格反応を元にサポートラインを引きます。これは価格が上昇する際に安定している水準です。
- 同様に、過去の価格反応を基にレジスタンスラインも引きます。これは価格が上昇するときに一時的に停滞または反転する水準です。
- チャネルラインの引き方:
- サポートラインとレジスタンスラインを結ぶことで、チャネルラインが形成されます。これにより価格が動く範囲が視覚的に表現されます。
- 確認と調整:
- 引いたチャネルラインが過去の価格動向に沿っていることを確認します。必要に応じて調整を行い、最も適切なラインを描きます。
トレンドラインの終わりは？
トレンドラインの意義
トレンドラインは価格の動向を示す重要な指標であり、トレンドの終わりや転換点を示唆することがあります。
適切なタイミングを間違えてしまうと、自分だけが意識しているだけのラインに沿ってトレードしてしまうことになり、資産の損失につながっていきます。
トレンドラインの終わり
- 価格がトレンドラインを下回る:
- トレンドラインが描かれた方向と逆に価格が動き、トレンドラインを下回る場合、トレンドの終わりを示唆する可能性があります。
- トレンドパターンの変化:
- トレンドが継続するとともに、価格が新しいトレンドパターンに変化すると、元のトレンドラインがその終わりを意味することがあります。
- トレンドの逆転パターン:
- 特定のトレンドの逆転パターンが形成され、それがトレンドラインと関連している場合、トレンドの終わりを示すことがあります。
トレンドラインの起点まとめ
- トレンドの開始点
- 価格の反応が強いポイント
- 過去の価格の動向の確認
- トレンドの開始点:
- トレンドラインの起点は新しいトレンドが形成されたポイントです。これは価格が変動し、一定の方向に動き始めるところです。
- 価格反応が強いポイント:
- トレンドラインの起点は価格が特に強い反応を示したポイントが選ばれます。これは市場の心理や重要なサポート・レジスタンスの形成と関連しています。
- 過去の価格動向の確認:
- トレンドラインの起点は、過去の価格動向を確認し、トレンドが本当に形成されたかどうかを判断する際に重要です。
トレンドラインやチャネルラインを理解することは、トレンドの方向性や転換点を見極める上で役立ちます。ただし、これらは単独では使用せず、他のテクニカル分析手法と組み合わせて利用することが推奨されます。
