投資の極意Vol.1ではトレードの基本的な考え方について学びました。
その中で、テクニカル指標の前に投資家の心理を考える必要があると説明しましたが、そのトレーダーの心理を知る上で、必ずテクニカル指標や形などは知る必要があります。
その中で今回は、意識するべき5つのチャートの形をご紹介します。
・トレンドを見極める方法
・トレンド発生時の特徴
・トレンド転換時の特徴
海外FXチャート分析:トレンドとは
・上昇トレンド
・下降トレンド
・レンジ相場
まず、チャートの形を勉強する上で、前提となる知識の説明をします。
その中でも必ず知っておかなければならないのが、トレンドです。
トレンドとは価格の上昇・下落のどちらかにバイアスがかかっている状態です。
トレンドは「上昇トレンド」「下降トレンド」「レンジ」の3つに分類されます。
相場というのは上記のいずれかで推移していくので、まずは現在の相場のトレンドが何かを把握することが重要となります。
上昇トレンド
上昇トレンドとは、安値と高値を切り上げながら推移を続けることです。
実際のチャートはこちらです。
下降トレンド
下降トレンドとは上昇トレンドの逆で、高値と安値を切り下げながら推移することをいいます。
実際のチャートはこちらです。
レンジ相場
レンジ相場とは上昇トレンドでも、下降トレンドもなく、ある一定の価格での推移が続く相場のことをいいます。
実際のチャートがこちらです。
練習問題:相場分析練習
さて、トレンドを理解できたところで問題です。
以下のチャートのトレンドはなんでしょう。
上記で学んだ情報を元に考えてみると高値と安値を切り下げていることから、
「下降トレンド」であると考えられます。
しかしこのチャートを拡大してみるとどうでしょう。
時間軸を変えると、「下降トレンド」ではなく「上昇トレンド」であることがわかります。
決して答えとしては間違っていないのですが、このように見る時間軸によって違うトレンドが出ているということがよくあります。
時間軸が長ければ長いほど、市場参加者も多くなり、発生するトレンドも強く長期間に及びます。
大切なのは、長い時間軸で今のトレンドが何かを判断した上で、局所的なトレンドを把握することです。
今回の例で言うと、局所的には下降トレンドが発生しているものの、長い時間軸でみた時には長期の上昇トレンドを形成していました。
トレンドを見誤ってしまうと、取る戦略がトレンドと真逆なものとなってしまい、損失に繋がってしまいます。
まずは、長期のトレンドを把握した上で、どんどん時間軸を短くみていくと良いでしょう。
トレンド内で推移している時のチャートの形
・トレンドライン
ーチャートのロウソク足の安値、または高値を結んだライン
・チャネルライン
ートレンドラインと並行に引くライン
・三角持ち合い
ーサポートラインとレジスタンスラインの中で反発し、三角形を形成するチャートの形
次にトレンドが発生している時によく見られるチャートの形を紹介します。
- トレンドライン
- チャネルライン
- 三角持ち合い
以上の順番に解説していきます。
①トレンドライン
チャートのロウソク足の安値、または高値を結ぶと一直線になることがあります。これをトレンドラインといいます。
トレンドラインには2種類のラインがあり、
安値を支えているものを「サポートライン」
高値を抑えているものを「レジスタンスライン」
といいます。
トレンドラインは市場参加者の心理によって発生します。
トレンドラインが発生しやすい例を出すと、ちょうどキリのいい価格帯であったり、一度安値や高値で反発しているところなどがあげられます。
トレンドラインは、主にこのラインは突破しないだろうという市場参加者のバイアスによって発生するので、トレンドラインをブレイクするような値動きが発生すると、大きな価格変動が起こりやすいのも大きな特徴です。
下の画像で実際のラインを見てみましょう。
上記の画像、
黄緑色のラインが高値を抑える「レジスタンスライン」
赤色のラインが安値を支える「サポートライン」
として機能しているのがわかります。
今回のチャートを見ると、後半高値を抑えている黄緑色のレジスタンスラインを一度突破しているものの、すぐ全戻しする展開となっています。
このように、ブレイクしたからといって、必ずしもその方向にいくとは限りません。
ただトレンドラインは、時間軸が長ければ長いほど、市場参加者が増えるので強く機能する傾向があります。
長く機能していたトレンドラインのブレイクはよりトレンドが発生しやすいので頭に入れておきましょう。
②チャネルライン
次にご紹介するのはチャネルラインです。
チャネルラインとは、トレンドラインと並行に引くラインのことで、レジサポ転換後などにみられます。
③三角持ち合い
三角持ち合いは、サポートラインとレジスタンスラインの中で反発し、三角形を形成するチャートの形です。
三角持ち合いが形成された際は、必ずどちらかにブレイクするため、今後のトレンドを判断する上でわかりやすい指標となります。
また、上に向いている三角持ち合いは上へ、下に向いている三角持ち合いは下へと動きやすいと言われています。
ただ、必ずその方向へ動くわけではないので相場をフラットに見る癖をつけましょう。
トレンド転換時に現れる形
・ダブルトップ/ダブルボトム
ー相場の天井/底値で現れるチャートの形
・三尊/逆三尊
ーダブルトップ/ダブルボトムより強いトレンド転換の形
次にトレンド転換時に現れるチャートの形を解説します。
紹介するのは以下の2つです。
4.ダブルトップ/ダブルボトム
5.三尊/逆三尊
④ダブルトップ/ダブルボトム
初めにダブルトップについて解説していきます。
ダブルトップとは主に、相場の天井付近に現れるチャートの形で、上昇トレンドが終了し、下降トレンドへと転換する指標として見ることができます。
上記画像の赤色ラインのことをネックラインと呼び、このネックラインを割ったタイミングでトレンド転換したと判断します。
ネックラインはトレンド転換時に現れる共通の指標になるので、覚えておきましょう。
次にダブルボトムです。ダブルボトムは、ダブルトップの逆で下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示すチャートの形です。
⑤三尊/逆三尊
最後に紹介するのは、三尊/逆三尊です。
三尊/逆三尊は、先ほど紹介したダブルトップやダブルボトムよりも強いトレンド転換のサインとなります。
まずは三尊の画像からみてみましょう。
上記の画像は、上昇トレンド終盤で発生して三尊の画像です。
三尊は3つの山で構成され、中央の山が高くなり、両隣の山が中央より低い位置にあります。
先ほどダブルトップの解説で、ネックラインはトレンド転換時に現れると解説しましたが、ここでいうネックラインは2つの谷の部分となります。
実際に二つ目の谷の部分をした方向にブレイクした後、チャート右側でレジサポ転換していることがわかります。
しかし、三尊・逆三尊も騙しのような形で必ず成立するとは限らないので、注意しましょう。
まとめ
・トレンドには「上昇」「下降」「レンジ」の3つがある
・トレンドが発生している時には「トレンドライン」「チャネルライン」「三角持ち合い」が現れることが多い
・トレンド転換時は「ダブルトップ・ダブルボトム」「三尊・逆三尊」に注目する
今回は、よく出現するチャートの形を解説しました。
これらの基本的なチャートの形を覚えてトレードに活かしていきましょう!