最近はドル円の値動きも激しく、日本経済の行き先も不透明感否めません。
そこで個人資産を増やすために、海外FXや仮想通貨FXでトレードを始めてみようという方は多いと思います。
しかし、初心者がなんの知識も入れずに、トレードを始めるのは難易度が高く、せっかく用意した資金をすぐに無くしてしまう可能性があります。
そこで今回は初心者が最低限知っておくべき、トレードの知識をまとめてみました。
これを読めば、初心者が最低限知っておくべき、トレードの基礎を知ることができます。
海外FXをする上でのトレードの考え方
突然ですが、問題です。
「トレードをしている個人トレーダー、個人投資家の何割が安定して利益を出すことができているでしょう。」
このことに関して、フランス政府がFX会社に対して行った調査結果があります。
その調査結果が以下のものです。(参考:AMF)
調査の期間:2009年〜2012年
- 損をした人数:13,224人
- 利益を得た人数1,575人
このような結果となっています。実に1割の人しか利益を出すことができていません。
もう一つ注目するべきポイントがあります。
このグラフは損をした人の合計額と利益を得た人の合計額のチャートです。
これを見ると、損失額が利益額を大きく上回っています。
それでは、損失分のお金はどこに消えてしまったのか。
可能性は2つ考えられます。
- 可能性1:多くの利益は機関投資家のものになった
- 可能性2:FX業者が手数料として徴収した
この可能性を考えてみた時に、後者はそんなに大きな数値にはなりません。
そうなると可能性1が重要なポイントとなっています。
結論からいうと、機関投資家(大口投資家)が超強いのです。
今までの質問で結局何が言いたいのかというと、トレードで勝つことは、簡単なことではないということです!
9割のトレーダーが負けてしまうトレードの世界で、勝っている1割のトレーダーは何を考えてトレードを行っているのでしょうか。
次にこの勝っている1割のトレーダーの根本的な考え方について学んでいきます
海外FXで勝っているトレーダーは投資家の〇〇を参考にしている
よくさまざまな教材で「10万円を1億にした手法」であったり、「インジケーターはこれを使え」などといったものをよく見かけます。
その本を読んで勝てるなら、今頃ほとんどの人が大金持ちになっていることでしょう笑
しかし、実際にはそうは行かないことが多いですよね。
もちろん、本や教材に書いてある方法自体は嘘ではありませんし、勝てていた時期もあると思います。
実は、負けているトレーダーの9割はテクニカル指標やインジケーター、チャートの形などを頼ってトレードをしています。
逆に残りの勝てているトレーダーというのは、9割のトレーダーの心理を参考にしてトレードを行っているのです。
本に書いてある、テクニカル用語やチャートの形だけを覚えても、相場で勝つことはできません。
まずは、テクニカル用語やチャートの形などを覚える前に、1割の勝っているトレーダーの考え方を学ぶ必要があります。
トレードの本質には、大きく分けて2つのポイントが存在しています。
- トレードは他者のお金を奪うゲームなので他の市場参加者の心理を考える
- トレードの勝ちとは勝率ではなく、トータルの損益で決まる
トレードは他者のお金を奪うゲームである
まず、重要なポイントとして理解してほしいことは、相場はゼロサムゲームということです。
ゼロサムとは、複数の取引参加者が取引をする中で、全員の損益の合計がゼロになる状況のことを指します。
つまり、トレードとは誰かが儲かっていれば、誰かが損をしているのです。
トレードで勝つには、他の市場参加者からお金を奪う必要があるのです。
それでは実際に儲かっている状況というのはどんな状態か考えてみます。
儲かっている状態というのは以下の2つの状況を指します。
- 他者よりも早く動く方向の注文を入れる
- 自分と違う方向に動くと思っている人たちがいる中で値動きする方向の注文を入れる
のいずれかの状況となります。
つまりは!何度もいう形になってしまいますが、
「考えるべきは他者の参加者が何を考えているのかです」
トレードの勝ち前とは「トータルの損益」である
みなさん満場一致でトレードをするなら勝ちたいですよね。
そもそも、トレードで勝つ・負けるというのはどのような状態であるのか考えます。
勝率が高ければ高いほど、勝ちなのでしょうか?
いいえ違います。トレードにおける勝ちとは「いかに稼ぐことができたか。」です。
一つ例をあげてみます。
今現在の状況で価格が下に行く確率が高いとしても、上昇した場合の利確ラインと下落した場合の利確ラインで明らかに上昇した場合の方が値幅が取れるのであれば、確率は下の方が高くとも、ロング(買い)を入れるべきということです。
この考えを必ず身につけて自分でトレードができるようになりましょう!
海外FXのトレードで勝つためにはトレーダーの心理を考える
上記で。「トレードは他者のお金を取る、ゼロサムゲームである」「他者からお金を奪っている感覚を身につける」
という話をしました。
次に解説するのは、実際に他の市場参加者が何を考えているのかということです。
それを実際にチャートを用いて解説していきます。
上のチャートの右下、黒の枠でエントリーすることを考えます。
この場合、青のサポートラインで反発したらロングエントリーという判断になるでしょう。
これを投資家心理で考えて行きます。
- ロングで含み益を持っている人
- ロングで含み損を持っている人
- ちょうど今ロングでエントリーしている人
- ショートで含み益を持っている人
- ショートで含み損を持っている人
- ちょうど今ショートでエントリーする人
①ロングで含み益を持っている人
チャートの下側の黄緑枠二つでエントリーをした人です。
おそらく1回目の下落で反発した際に、ここが底であると判断してロングを入れる人が一定数いるでしょう。
ここ付近でエントリーした人たちは、サポートラインを割った時に含み損になってしまうので上で利確する人が多いと推測することができます。
②ロングで含み益を持っている人
上の黄緑枠2つでエントリーした人たちですね。この人たちは最初の暴落が底だと思ってロングを入れた人たちです。
おそらく、もう一段下がったタイミングで損切りをしているか、ロングを入れた価格まで戻ってくると判断して含み損で保有している人がいます。
まだ含み損で持っている人が損切りをするラインは下の青のサポートライン割れで損切りをするでしょう。
③ちょうど今ロングでエントリーする人
下のラインで反発してレジスタンスラインを突破するだろうと考えている人です。
ここでの反発を見てロングエントリーをすると、損切りラインは同じく下のサポートラインを明確に割った時になるでしょう。
④ショートで含み益を持っている人
この人たちは暴落が始まる前やその少ししたあたりから、ショートを持っている人たちです。
ここの人たちはいますぐに利確しても問題ないですよね。
サポートライン割れでさらに下落する可能性がありますから、このまま様子を見る形を取るでしょう。
⑤ショートで含み損を持っている人
下のサポートライン付近からさらに下落すると考えている人です。
基本的に反発したタイミングで損切りをするでしょうから、あまり考える必要はないでしょう。
⑥ちょうど今ショートでエントリーをしようとしている人
下の青のサポートラインを割ると考えている人で、仮に上がったとしても、レジスタンスライン突破で損切りをすればよいと考えているでしょう。
他の市場参加者の心理を常に考えることが重要
以上の①〜⑥の人たちの動きを考えた時に、ここからロングが入るのはショートの損切りだけで、今までのところでポジションを持っている多くは、ロングの損切りになるかそのままポジションを保持することだと考えられます。
もし仮に青のレジスタンスラインを割り込む展開となれば、価格が大きく下落する可能性が高いと言えます。
このように、他の市場参加者の心理を常に考えてトレードするということが、最も大切なことです。
海外FXの相場観を養う勉強方法
相場観やトレードの考え方をどのように養っていくのかを解説していきます。
この感覚を養うためには、
「相場を毎日見て考えること」
「勝っているトレーダーがどのような判断で取引をしているか常に分析し続けること」
この2点が大切になります。
例えば、あるTwitterのインフルエンサーがポジションについてのツイートをしていたら、なぜその判断をしたのか、それを考えた上で自分で戦略シナリオを考え毎日分析する方法が一番早い上達方法かと思います。
ここまで分析するためには、結局は相場参加者が意識しているトレンドラインやレジスタンスライン、サポートラインなどを知る必要があります。
まとめ
・トレードはゼロサムゲームである
・勝っているトレーダーは投資家の心理を参考にしている
・相場観を養うには毎日チャートを見ることが大切相場観を養うには毎日チャートを見ることが大切