ストキャスティクスとは?RSIとの違いや基本的な使い方をチャートを用いて解説!

ストキャスティクスとは、テクニカル分析の一つであり、価格の変動やモメンタムを確認するための指標です。

ストキャスティクスは、株式や通貨ペアなどのチャート上に表示され、トレーダーが相場の転換点を予測するのに役立ちます。
本記事では、ストキャスティクスの特徴、RSIとの違い、そして基本的な使い方をチャートを用いて解説します。

目次

ストキャスティクスとは

ストキャスティクスは、ジョージ・レーン氏によって開発されたテクニカル指標です。

その名前の由来は、株価が「ストッカーティング(蓄積)」期間に入ることを示しています。
ストキャスティクスは、価格の変動がトレンドの範囲内で進行しているかどうかを確認するために使用されます。

ストキャスティクスは、0から100の範囲の値をとり、過買いや過売りの状態を示すことで買いシグナルと売りシグナルを見極めることが可能です。

ストキャスティクスの特徴

ストキャスティクスは、主に2つの線から構成されます。

  • %K線:現在のクロージング価格が過去の一定期間の価格範囲に対してどの位置にあるかを示します。
  • %D線:%K線の平滑化された線であり、よりスムーズなトレンドを表示します。

ストキャスティクスは、金融商品の価格変動の速度と方向性を示すため、一般的にオシレーターとして分類されます。

20%を下回ると売られすぎのサインで、80%を上回ると買われすぎのサインとなり売買の過熱感を示唆してくれるオシレーターです。

ストキャスティクスとRSIの違い

ストキャスティクスは、特定の期間における価格のクロージング位置がその期間の価格範囲のどこに位置するかを測定します。

これは、市場が過買いまたは過売りの状態にあるかどうかをトレーダーに示すものです。
ストキャスティクスは%Kと%Dの2つのラインで構成され、これらのラインのクロスオーバーはエントリーと利確のシグナルと考えられます。

一方、RSI(相対力指数)は、最近の上昇日と下落日の平均価格変動を比較することによって、市場の過買いまたは過売りを測定します。

RSIは0から100の範囲で動き、通常、70以上の値は過買いを示し、30以下の値は過売りを示します。

これらの指標の主な違いは、ストキャスティクスが特定の期間の高値と安値を基にして市場の状況を評価するのに対し、RSIは最近の平均価格変動に基づいて市場の強さを評価することです。
ストキャスティクスはより短期的な市場の変動に敏感であるのに対し、RSIはより長期的な視点から市場の動きを捉える傾向があります。

ストキャスティクスを使用したトレード手法

買いシグナルの見つけ方

ストキャスティクスを使用した買いシグナルを見つけるには、2つの線が下から上に交差するポイントを探します。%K線が%D線を下から上に突破し、かつ両線が過売り領域から上昇している場合、買いのタイミングと考えることができます。この買いシグナルは、トレンドが転換し上昇トレンドに移行する可能性があることを示しています。

売りシグナルの見つけ方

ストキャスティクスを使用した売りシグナルを見つけるには、2つの線が上から下に交差するポイントを探します。%K線が%D線を上から下に突破し、かつ両線が過買い領域から下降している場合、売りのタイミングと考えることができます。この売りシグナルは、トレンドが転換し下降トレンドに移行する可能性があることを示しています。

ダイバージェンスに気をつける

ストキャスティクスを使用してトレードする際には、ダイバージェンスにも注意が必要です。ダイバージェンスは、価格とストキャスティクスの動きが逆方向に進む現象です。例えば、価格が高値を更新しているのに対して、ストキャスティクスの高値が下降している場合、上昇トレンドの終了や転換点を示している可能性があります。逆に、価格が安値を更新しているのに対して、ストキャスティクスの安値が上昇している場合、下降トレンドの終了や転換点を示している可能性があります。

ストキャスティクスとは まとめ

ストキャスティクスは、価格の変動やモメンタムを確認するためのテクニカル指標です。ストキャスティクスは、2つの線から構成され、価格の変動速度と方向性を示すオシレーターとして分類されます。RSIとの違いは、値の範囲や重視する要素にあります。トレード手法としては、ストキャスティクスを使用した買いシグナルや売りシグナルを見つけることができます。また、ダイバージェンスにも注意が必要です。これらの情報を活用して、ストキャスティクスを効果的に活用しましょう。

ストキャスティクスは、テクニカル分析の重要なツールの一つです。価格の変動やトレンド転換点の予測に役立つので、トレーダーにとって有益な情報源となります。ただし、単体の指標であるため、他のテクニカル指標やファンダメンタル分析との組み合わせも考慮する必要があります。ストキャスティクスを使いこなすためには、実際のチャートを用いて練習することが重要です。継続的な学習と経験を積み重ねることで、ストキャスティクスを上手に活用し、トレードの成功につなげましょう。

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この記事を書いた人

イーストのアバター イースト Webディレクター兼トレーダー

・慶應義塾大学経済学部
・1級ファイナンシャルプランニング技能士
・証券アナリスト(CMA)
・証券外務員一種
・TOEIC895点

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