RSIとRCIは、名前も似ていてよく違いがわからない。そう思う方も多いと思います。
この記事では、RSIとRCIの違い、それぞれのメリット、そして両方を活用する際の注意点について詳しく解説します!
RSI、RCIとは?
RSI
RSI(Relative Strength Index)は、数値の範囲が0から100の間となるモメンタムオシレーターで、株式市場や為替市場、仮想通貨市場の分析に使用されるテクニカル指標の一つです。
この指標は、一定期間の上昇と下降の力のバランスを計算して、相場の過熱感や転換ポイントを把握します。RSIが70以上になると、過買い状態と見なされ、売りポイントとなることがあります。一方、RSIが30以下になると、過売り状態と見なされ、買いポイントとなることがあります。
RCI
RCI(Relative Comparison Index)は、RSIに似た指標であり、相対的な強さを測るために使用されます。
RCIは、特定の金融商品とベンチマークを比較して計算され、相対的なパフォーマンスを示します。RCIは、特定の期間内の相対的な強さや弱さを示すことができるため、トレンドの逆転や過熱感の把握に役立ちます。
RSIとRCIの違い
チャートで見た時の違い
RSIとRCIの違いは、チャート上での表示方法にあります。RSIは一つのラインとして表示され、0から100までの数値がプロットされます。一方、RCIはベンチマークとの比較結果を示すため、プロットされた数値は正と負の両方を持つことがあります。
計算式の違い
RSIとRCIの計算式も異なります。RSIは、一定期間の上昇と下降の力を計算するために、平均値と変動の差を使用します。
- ① RS=(n日間の終値の上昇幅の平均)÷(n日間の終値の下落幅の平均)
- ② RSI= 100 - (100 ÷ (RS+1))
一方、RCIは、特定の金融商品とベンチマークの比較結果を計算するために、価格の相対的な変化率を使用します。
d=日付の順位と価格の順位の差を2乗して合計した値
n=期間
RCI={1-6d/n(n^2-1)×100
シグナルの違い
RSIとRCIのシグナルも異なります。RSIでは、70を上回る場合に過買い状態、30を下回る場合に過売り状態と判断されます。一方、RCIでは、プロットされた数値の正負によって相対的な強弱が示されるため、過熱感や転換ポイントの把握がより具体的になります。
RSIとRCIそれぞれのメリット
RSIを使うメリット
RSIを使用する主なメリットは、相場の過熱感や転換ポイントを把握することができる点です。RSIが70以上になると売りポイントとなることが多いため、過去のデータを分析してトレードのタイミングを判断することができます。
RCIを使うメリット
RCIを使用する主なメリットは、特定の金融商品とベンチマークの相対的な強さや弱さを測ることができる点です。RCIは相対的なパフォーマンスを示すため、ポートフォリオのバランスを考慮しながら投資戦略を構築することができます。
RSI、RCIをあわせて使うことはできるのか
RSIとRCIは、それぞれ異なる指標ですが、両方を併用することでより効果的な分析が可能です。RSIは相場の過熱感や転換ポイントの把握に役立ち、RCIは特定の金融商品の相対的なパフォーマンスを示すため、両方を組み合わせることでトレードのタイミングやポートフォリオのバランスをより的確に判断することができます。
まとめ
RSIとRCIは、株式市場や為替市場などで使用されるテクニカル指標です。RSIは相場の過熱感や転換ポイントを把握するために使用され、RCIは特定の金融商品の相対的な強さや弱さを測るのに有効な手段です。
両者の違いは、チャート上での表示方法、計算式、シグナルなどにあります。RSIとRCIを併用することで、トレードのタイミングやポートフォリオのバランスの判断がより的確になります。投資戦略を構築する際には、RSIとRCIの両方を活用して、市場の動向を把握しましょう。
RSIとRCIは、テクニカル指標の一つとして投資家やトレーダーに広く利用されています。どちらも相場の変動や力のバランスを測るために役立つ指標ですが、それぞれの特徴やメリットを理解して活用することが重要です。適切な判断と分析を通じて、より効果的な投資やトレードを行えるようにしましょう。