海外FXのロット計算とは?自己資金にあったロットで取引しよう!

FX取引していると、専門用語がたくさん出てきますよね。
その中でも特に重要となるのが、取引通貨の量を表す単位「ロット(Lot)」です。

ただ、FX初心者の方には「ロット計算が難しい」と悩んでいる方もいることでしょう。

そこで今回は、海外FXのロット計算について徹底解説していこうと思います!

適正ロットの判断方法やロット計算時の注意点などについても解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事を読んでわかること
  • 海外FXで使用されるロットとは
  • ロットの計算方法
  • 適正ロットの判断方法
  • 海外FX初心者におすすめのロット数
  • ロット計算時の注意点
目次

海外FXで使用されるロット(Lot)とは?

そもそも、海外FXで使用されるロットとは、どういったものなのでしょうか?

まずはロットについての基礎的な知識から確認していきましょう!

ロット(Lot)とは通貨量を表す時に使われる単位

FXのロットとは、取引時に通貨の量を表すために使われる単位のことです。

FXはロット数を上限させることで、取引通貨量を自分の好みに調節します。

ロットを上げると、その分大きい金額を動かすことになるので収益も多くなります。
しかし、大きいロット数で取引をすると損失も大きくなる可能性も高まります。

つまり、ロット数を上げた取引は、ハイリスクハイリターン、反対にロット数を下げるとローリスクローリターンな取引になるということです。

この場合、リスクとは一般的に「危険」や「危険性」という意味ではありません。

この場合においてのリスクは「損失額の大きさ」と捉えると良いでしょう。

ロットを大きくした場合は、収益と損益の差、つまり「不確実性」の振れ幅が大きくなり、リスクが高いといえます。
逆にロットが小さいと「不確実性」の振れ幅が小さくなるのです。

ロット(Lot)とレバレッジ・pipsの違い

FXでは専門用語がたくさん出てきますが、その中でもよく混同されてしまうのが「ロット」と「レバレッジ」「pips」です。

先述したように、「ロット」とは取引する通貨量を表した単位になります。

レバレッジ(Leverage)とは借り入れを利用することで、自己資金のリターン(収益)を高めるシステムのことを指します。
例えば、10倍のレバレッジを使えば、1万円の資金で10万円分の通貨量の取引を行うことが可能です。

「pips」は為替レートが変動する際の、変動幅を示す単位のことです。

決済通貨(通貨ペアの右側)が日本円の場合は1pips=0.01円(1銭)、決済通貨(通貨ペアの右側)が米ドルの場合は1pips=0.0001ドル(0.01セント)となります。

このように、「ロット」と「レバレッジ」「pips」は全く意味の異なる専門用語なので、混同しないように注意してください。

FX取引の単位にロット(Lot)が使われる理由

「なぜわざわざロットという単位を使うのだろうか?」と疑問に思う人もいるでしょう。

たしかに、「〜通貨」という単位での表現も使われており、それを使えばわざわざロットという単位を使う必要はありません。

それでは、なぜロットという単位を使うことになったのでしょうか?

FXでロットという単位を使うのは「0」の打ち間違いをなくすためなのです。

実際に、ロットという単位を使わずにFX取引を行うとなったら「1万通貨」「100万通貨」とは入力せず「10,000通貨」「1,000,000通貨」と入力することになります。

この場合取引のたびにいくつも「0」を入力すると、桁を間違えるのは容易に想像がつきますよね。

ロットという単位を使えば「0」の数を大幅に減らせるので、桁を打ち間違えるリスクを減らせるのです。

海外FXでのロット(Lot)の計算方法

次に、海外FXで使うロットの計算方法について確認していきましょう。

ロット計算を間違うと大きな損失を出してしまう可能性が出てきます。

ロット計算がわからないという方は必ず確認してくださいね。

1ロットを取引するのに必要な証拠金

まずは、1ロットを取引するのに、必要な証拠金について見ていきましょう!
1ロットを取引するのに必要な証拠金は、以下の計算式で求められます。

必要証拠金=現在の為替レート×ロット数(1通貨や1,000通貨など)

例えば現在の為替レートが1ドル100円と仮定します。
1ロット=100,000通貨という条件で1ロットの取引したならば、計算式に当てはめると「100×100,000=10,000,000」となり、100,000円が必要証拠金といえます。

レバレッジを使った場合の計算方法

上記の計算はレバレッジを利用しなかった時の計算式になります。
レバレッジを使って1ロットを取引するのに必要な証拠金は、以下の計算式で求められます。

必要証拠金=現在の為替レート×ロット数(1通貨や1,000通貨など)÷レバレッジ

先ほどの計算シミュレーションと同様に、現在の為替レートが1ドル100円と仮定します。
1ロット=100,000通貨という条件でかつレバレッジ25倍で1ロットの取引したならば、計算式に当てはめると「100×100,000÷25=400,000」となり、400,000円が必要証拠金といえます。

1ロット(Lot)で取引した場合の損益

FX取引をするにあたって、どれぐらいの変動でどれぐらいの損益が生じるのかという目安を知っておくことはとても重要です。

以下の表は、為替レートの変動幅と1ロット(100,000通貨)の取引で生じる損益を一覧にまとめた表です

為替レートの変動幅(pips)損益
1pips10,000円
10pips100,000円
100pips1,000,000円
1ロット(100,000通貨)の取引で生じる損益一覧表

0.1ロットで取引する場合は損益の数字に「÷10」、10ロットで取引する場合は「×10」してください。

ポジション保有期間が長くなればそれだけ為替レートの変動幅は広がるので、同じロット数で取引した時には損益が拡大する可能性が高まります

損益のは幅が大きすぎる場合はロット数を小さくして、リスクコントロールしましょう。

適正ロット(Lot)の判断方法

FX初心者の方にとっては適正ロットを自分で判断するのは難しいですよね。
ここでは適正ロットの判断方法を解説します。

取引可能なロット数を求める計算式は、以下の通りです。

取引可能なロット数=証拠金÷現在の為替レート×レバレッジ÷100,000通貨

例えば現在の為替レートが1ドル=100円、証拠金100万円、レバレッジ1倍と仮定します。
この時、計算式に当てはめると「1,000,000÷100×1倍÷100,000=0.1」となり、0.1ロットの取引が可能です。

上記計算を元に、以下の表で各証拠金に対し目安となるロット数をまとめました。

証拠金レバレッジ10倍レバレッジ50倍レバレッジ100倍レバレッジ200倍
10万円0.01ロット0.5ロット1ロット2ロット
30万円0.3ロット1.5ロット3ロット6ロット
50万円0.5ロット2.5ロット5ロット10ロット
100万円1ロット5ロット10ロット20ロット
ロット数とレバレッジの目安

ロット数の決め方は適正なロット数はリスクをどれだけ許容できるかによりますが、初心者の方はレバレッジ50倍~100倍程度を目安にするとよいでしょう。

仮に証拠金が10万円であれば、0.5ロット~1ロットが目安と言えます。

用意する証拠金や通貨単位によってロット数は変わりますので、ロット数を決める際はぜひ上記の表や計算式をご参考ください。

海外FX初心者なら0.01ロット(1,000通貨)で取引するのがおすすめ

前章で適正ロットの判断方法を解説しましたが、さまざまな条件を考慮して取引ごとにロット数を考えるのは大変ですよね。
ロット計算ではレバレッジなども絡み、数値がややこしくなって計算ミスする恐れがあります。

そこでおすすめなのが、0.01ロット(1,000通貨)で取引する方法です。
0.01ロット(1,000通貨)で取引するのがおすすめな理由は以下の通りです。

0.01ロット(1,000通貨)で取引するのがおすすめな理由
  • リスクとリターンのバランスが丁度いい
  • 短期トレードから長期トレードまで幅広い手法で取引できる
  • 十分な副収入が現実的に狙える

それぞれ順番に解説していきます。

リスクとリターンのバランスが丁度いい

0.01ロット(1,000通貨)で取引するのがおすすめな理由1つ目は、リスクとリターンのバランスが丁度いいということです。

為替レートの変動幅と0.01ロット(1,000通貨)の取引で生じる損益は以下の表のようになります。

為替レートの変動幅(pips)損益
1pips100円
10pips1,000円
100pips10,000円
0.01ロット(1,000通貨)の取引で生じる損益一覧表

1日で100pips動くことはめったにないので、デイトレードやスキャルピングをする方なら1回の取引ででる損失は大きくても数千円程度です

損小利大を心がければ、損失を数百円にして、利益を数千円ねらうことも可能です。

初心者の方が1日で数千円の利益を得られれば上出来ですし、資金量が増えたのであればロット数を増やすことでより大きな利益を狙うことも可能です。

そういったことを加味すると、0.01ロット(1,000通貨)での取引はFX初心者の方が取引するのに丁度いいバランスといえます。

短期トレードから長期トレードまで幅広い手法で取引できる

0.01ロット(1,000通貨)で取引するのがおすすめな理由2つ目は、短期トレードから長期トレードまで幅広い手法で取引できるということです。

0.01ロット(1,000通貨)の取引はスキャルピングやデイトレード、スイングトレードまで全てのトレードで有効です。

先述の内容と少し被りますが、リスクとリターンのバランスが丁度いいのでどの取引手法でも、無理のないリスクでそこそこのリターンを狙うことが可能です。

十分な副収入が現実的に狙える

0.01ロット(1,000通貨)で取引するのがおすすめな理由3つ目は、十分な副収入が現実的に狙えるということです。

例えば、1日10~30pipsの利益を得るとしましょう。
土日は取引できないので、1ヶ月の取引回数は22回です。

この場合、1ヶ月の収益は22,000〜66,000円となります。

これ以上ロット数を下げると収入が物足りなくなると思いますが、FX初心者でこれだけの収入を得られると考えれば満足できる方も多いのではないでしょうか?

今回は現実的な数字として10~30pipsの値幅を設定しましたが、慣れてきたらロット数と狙うpipsを上げたり、資金を増やしつつロット数を増やしてもかまいません

0.01ロット(1,000通貨)で取引する時のポイント

それでは、0.01ロット(1,000通貨)で取引する時にはどのようなことに注意すればいいのでしょうか?

0.01ロット(1,000通貨)で取引する時のポイントは以下の通りです。

0.01ロット(1,000通貨)で取引する時のポイント
  • 2%ルールで損切りする
  • 荒れ相場は避ける
  • レンジ相場はあまりねらわない
  • スワップポイントに期待しない

それぞれ順番に解説していきます。

2%ルールで損切りする

0.01ロット(1,000通貨)で取引する時のポイント1つ目は、2%ルールで損切りするということです。

2%ルールとは、FX取引のために用意している自己資金の総額のうち2%分の損失が出たら損切りするというルールです。

例えば、投資資金が10万円ある場合は、「100,000×2%=2,000」となり、2,000円の損失が出たら損切りします。

損切りは2%で、利益が伸ばせそうなら、伸ばせるだけ伸ばしても問題ありません

FXでは損切りが最も難しいとされており、ルールをしっかり決めておくことで上手に立ち回ることができます。

荒れ相場は避ける

0.01ロット(1,000通貨)で取引する時のポイント2つ目は、荒れ相場は避けるということです。

0.01ロット(1,000通貨)はあまり大きな通貨量ではないので、通常時のリスクはそれほど高くありません。

しかし、荒れ相場に巻き込まれた場合、話は別で、損失もかなり大きくなってしまいます。

ひどい時には、一瞬で数万円~数十万円の損失を負う場合があります。

そのため、経済指標発表後や要人発言後など、相場が荒れていて読めない場合は、取引を控えましょう。

レンジ相場はあまりねらわない

0.01ロット(1,000通貨)で取引する時のポイント3つ目は、レンジ相場はあまりねらわないということです。

レンジ相場とは、相場に方向感がなく、同じレートを上がったり下がったりしている相場状況のことです。

レンジ相場を狙う手法もありますが、そういった手法は利益を伸ばすというよりかは細かく決済していく手法になります。

そのため、レンジ相場を狙う手法は、1度の取引で得られるpips数が少ない傾向にあり、資金量の多い人向きの手法です。

0.01ロット(1,000通貨)は決して大きな通貨量ではないため、トレンド相場にて大きく利益を伸ばす方が資金効率がよくなります。

スワップポイントに期待しない

0.01ロット(1,000通貨)で取引する時のポイント4つ目は、スワップポイントに期待しないということです。

スワップポイントとは、2カ国間の金利差に応じて利益を受け取れる制度のことです。

毎日決まった時間にスワップポイントは受け取れ、売買差益よりもスワップ益をねらうという戦略も確かに存在します。

ただし、スワップポイントで十分な利益を得るためには、かなりの額の資金が必要です。

0.01ロット(1,000通貨)では微々たる量のスワップポイントしかもらえないので、スワップポイントに期待しない方がいいでしょう。

海外FXにおけるロット(Lot)計算についての注意点

それでは最後に、海外FXにおけるロット(Lot)計算についての注意点ついて確認していきましょう!

海外FXにおけるロット(Lot)計算についての注意点
  • 海外FXはロット(Lot)に上限と下限が設けられている
  • 1ロット(Lot)当たりの通貨量は口座タイプごとに違う

それぞれ順番に解説していきます。

海外FXはロット(Lot)に上限と下限が設けられている

海外FXにおけるロット計算についての注意点1つ目は、海外FXはロット(Lot)に上限と下限が設けられているということです。

ほとんどの海外FX会社では1度に保有しておけるポジションの最大ロット数の上限が決められています。
例えば、海外FX会社として有名なXMではスタンダード口座の最大ロット数は50ロット(5,000,000通貨)です。

また下限も決められており、XMのスタンダード口座の最小ロットは0.01ロット(1,000通貨)となっています。

各海外FXブローカーによって上限・下限ロット数の条件は異なるので、取引をする前に必ず確認しておきましょう!

1ロット(Lot)当たりの通貨量は口座タイプごとに違う

海外FXにおけるロット計算についての注意点2つ目は、1ロット(Lot)当たりの通貨量は口座タイプごとに違うということです。

海外FXでは1ロット=100,000 通貨となっていることが多いのですが、国内FXでは1ロット=10,000通貨となっていることが多いです。

また、同じFX会社でも口座タイプによって1ロット当たりの通貨量が違うことは珍しくありません

例えば、XMの場合スタンダード口座とZero口座では1ロット=100,000通貨となっていますが、マイクロ口座では1ロット=1,000通貨となっています。

自分が取引する口座での1ロットが何通貨となっているのか、取引をする前に必ず確認しておきましょう。

海外FX ロット計算まとめ

この記事のまとめ
  • FXのロットとは、取引時に通貨の量を表すために使われる単位のこと
  • FXでロットという単位を使うのは数値が大きくなって「0」の打ち間違いが起こるのをなくすため
  • 必要証拠金は「現在の為替レート×ロット数(1通貨や1,000通貨など)÷レバレッジ」で計算する
  • 取引可能なロット数は「証拠金÷現在の為替レート×レバレッジ÷100,000通貨」で計算する
  • 海外FX初心者ならリスクリターンのバランスがいい0.01ロット(1,000通貨)で取引するのがおすすめ
  • ロット(Lot)の上限と下限や1ロット(Lot)当たりの通貨量が口座タイプごとに違うことに注意が必要

いかがだったでしょうか?

今回は、海外FXのロット計算について、適正ロットの判断方法やロット計算時の注意点などと一緒に徹底解説していきました!

FXのロットとは、取引時に通貨の量を表すために使われる単位のことです。

FXでロットという単位を使うのは数値が大きくなって「0」の打ち間違いが起こるのをなくすために使われています。

必要証拠金は「現在の為替レート×ロット数(1通貨や1,000通貨など)÷レバレッジ」取引可能なロット数は「証拠金÷現在の為替レート×レバレッジ÷100,000通貨」で計算することが可能です。

ロット数を取引ごとに計算するのが厳しい方は、リスクリターンのバランスがいい0.01ロット(1,000通貨)で取引するのがおすすめです。

ロット(Lot)の上限と下限や、1ロット(Lot)当たりの通貨量が口座タイプごとに違うことに注意しながらロット計算を実際にやってみてくださいね。

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この記事を書いた人

一条光太郎のアバター 一条光太郎 13年トレーダー

月間700万PVの金融メディアの運営経験あり
FP(ファイナンシャルプランナー)1級
・その他複数の金融メディアを運営中
・FXトレード歴13年目
外資系事業会社のファミリーオフィスで自己勘定取引経験あり

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